最旬のプレフォール コレクションから登場した、タイムレスな佇まいに遊び心を効かせたスタイルは、リアルでありながら日常に洗練した華やぎを添える。イギリス南東部・ケント州の歴史ある街を舞台に、過去と現在が響き合う、ノスタルジックな物語がここに。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2025年7・8月合併号掲載)

都市と海、カジュアルとフォーマルが交差する、プラダの「Days of Summer」コレクション。グラフィカルなストライプのタートルニットにレザーミニを合わせたリアルなスタイルは、上質な素材感と研ぎ澄まされたシルエットが魅力。夏の始まりに寄り添い、静かな高揚感をもたらしてくれる一着。

サンローランのフォールコレクションからピックアップしたのは、マニッシュなムードにセンシュアルな余韻を纏った、気品漂うルック。レザーのブルゾンから大胆に脚を覗かせ、足元には華奢なシューズを。存在感のあるゴールドのイヤリングが、女性らしさを引き立てる。

カリブ海と西アフリカからインスピレーションを受けた、フェラガモのプレフォール。アフリカの大地を思わせるアーシーカラーが印象的なコートを主役に、同柄のスカートをコーディネート。ミニマルながらもクラシカルな気品が漂うアイテムは、ベルトでアクセントを効かせて。

ルイ・ヴィトンのプレフォールは、春の花が咲き誇る美しい庭を表現し、軽やかさとエレガンスを称えるコレクション。パフスリーブのコットンドレスにブラックのベルトとバッグを合わせ、モダンなバランスで引き締めた。シックなモノトーンを纏い、颯爽と歩くその姿に、自然と視線が奪われる。

美しい風景が広がる中国・杭州で開催されたシャネルのメティエダール コレクションは、伝統的な中国の芸術性と、ガブリエル シャネルの世界観が交差するルックの数々が登場した。ブランドを象徴するツイードのジャケットには、ミニバッグを重ね持ちして、今季ならではのムードを加速させて。

アクセサリー感覚で装いに華を添える、チェーン付きクラッチ。パールとゴールドのディテールが煌めくハートチャームには、ダブルCがさりげなくあしらわれている。手にするだけで気分が高まる、ときめきに満ちた逸品。

京都・東寺の庭園で開催されたディオールのフォール コレクションは、身体、アイデンティティ、伝統をメインテーマに、日本の職人技との深い絆を称えるショーとなった。アーカイブのコートの襟のデザインをオマージュしたクロップト丈のピーコートと、バミューダショートパンツで、モダンなムードを纏って。

グッチのプレフォール コレクションで登場したメンズライクなジャケットとパンツの組み合わせは、どこかセンシュアルなムードが醸し出される。ダブルGのボタンが、さりげなくもアイコニックな輝きを放つ。

チェリー、ハート、エッフェル塔のプレイフルでキッチュなモチーフが連なったブレスレット。ハートとエッフェル塔にはスワロフスキーが使用され、煌めきが一層増している。ロマンティックな雰囲気に誘われて、気分も華やぐアクセサリー。

チェリーやリボン、アニマルといった遊び心満載のモチーフが、さまざまな素材をキャンバスに表現されたヴァレンティノのフォール コレクション。クラシックなジャケットに、フリルディテールのシャツとリボン付きのハットを合わせると、甘美なムードが漂う。

バレンシアガのフォール コレクションでは、クリエイティブ・ディレクターのデムナが携帯電話で撮影した一連の「社内用」画像が公開され、快適さを追求したワードローブの再解釈が提示された。ユニセックスなマキシ丈のチェック柄コートには、リボンのシュシュを飾り、甘さと構築性のコントラストを演出。

今年創業100周年を迎えたフェンディ。太陽の光が降り注ぐローマの夏のカラーパレットと、イタリアの海辺の洗練された華やかなイメージを、サマーコレクションにて表現。ウエスト部分で切り替えられたバイカラードレスを纏うと、曲線的なシルエットが美しく引き立つ。

スポーツマックスのプレフォール コレクションは、シルエットにこだわった美学を随所にちりばめ、洗練された現代女性のワードローブを完成させた。定番のデニムは、オーセンティックなインディゴカラーでまとめたデニム・オン・デニムで、エフォートレスなムードの中に、上質なエレガンスが息づく。

幼少期のドレスコードを再解釈した「ミュウミュウ レテ」コレクション。クラシックなデザインを取り入れながらも、オリジナリティとファッションへの探究心が表現されている。スエードのバンダナトップにミニスカートを合わせた、大胆かつフェミニンなスタイルで、この夏はバカンスへ出かけたい。

イギリス・グラスゴー出身の現代アーティスト、キー・ドナキーの作品からインスピレーションを得たアーデムのプレフォール コレクションは、アートとファッションが織りなす幻想的な世界観が広がっている。コートに描かれたバラは、まるでアート作品のような美しさを放っている。

ジバンシィのフォール コレクションは、女性の強さと繊細さを宿すテーラリングが光る。パワフルでありながら実用性も兼ね備えたラインナップからセレクトしたのは、コンパクトなレザージャケットに、ルーズなシルエットのパンツを合わせた構築的なルック。今の気分を映し出す、絶妙なバランスが際立つ。
Photos:Ina Levy Styling: Irene Barra Hair:Tomi Roppongi at Julian Watson Agency Makeup:Machiko Yano Model:Prinnie Stott at D1 Models Casting Director:Margeaux Elkrief at Dreamland Producer:Jo Cullis at Raw Production Retoucher:Paul Drozdowski Edit & Text:Maki Saito